「逆ハラスメント」とは一般的に、職場の部下から上司に対して行われるハラスメントを指します。パワハラは上司が部下に対して行うものと思われがちですが、厚生労働省の指針では、部下による言動もハラスメントになりえるのです。
ハラスメント問題が大きく取り沙汰されるようになった現代では、逆ハラスメント問題に悩まれる人が増加。SNSなどインターネットが発展し、昔と比べて声を上げやすくなったこともあり、過剰なハラスメントの指摘が増えています。
実は、逆ハラスメント問題に関して取り組んでいる組織は少数。しかし、上司が部下に気を遣うあまり、相談できずに解決が遅れるケースが少なくありません。ここでは、ネット上に挙がっている具体的な悩みを紹介します。
逆ハラスメントが起こる1番大きな問題としては、部下・上司ともにハラスメントに関する知識不足だという点が挙げられます。
何がハラスメントに該当し、どこまでが指導に含まれているのか境界線が曖昧になり、過剰な指摘へと繋がります。さらに上司も判断ができず、よりコミュニケーションに弊害が出ることになります。
逆ハラスメントが起こると、部下が過剰にハラスメントだと指摘することで上司が厳しく注意できなくなり、部下が上司の指示に従わないケースが出てきます。
認識の違いを受け入れられなかったり、部下の立場を利用してあからさまな態度を取るなど、コミュニケーションが阻害されるという報告もあがっています。
逆ハラスメント問題として実際に起こっているのは、部下が上司に嫌がらせをするケースや、社外で会社の誹謗中傷を行うケースです。
職場規律の維持や正常な業務運営を妨げられるほどの被害にもなりかねず、問題が発展すると、最悪の場合取引先との信頼関係にも影響が出る可能性があります。
「本気のハラスメント研修」として評価を得る株式会社エデュテイメントプラネット。 本サイトの編集チームは、逆ハラスメントの問題に着目し、豊富なコンテンツとわかりやすいeラーニング教材でハラスメント研修を提供しているエデュテイメントプラネット様にインタビューを実施しました。
企業の担当者ができる、逆ハラスメントの対策はどのようなものなのか?これまで企業の課題に向き合ってきた専門家として、話を伺いました。記事の下部に研修サンプル動画も掲載していますので、ぜひご覧ください。
ーーー「逆ハラスメント」が問題視されていることについて、率直にどうお考えですか?
一般的に「逆ハラスメント」という言葉はよく使われていますが、法律による定義ではハラスメントには部下から上司に向かってのケースも含まれており、一種のハラスメントに該当します。
メディアなどで「逆ハラスメント」と見かけることは多いかと思いますが、「ハラスメント=上司が部下に対して行う行為」という思い込みがあり、その思い込みからそもそも「逆」という言葉が使われていると思います。
ハラスメントは、上司から部下という固定的な思い込み自体の解消と、ハラスメントについての適切かつ正しい理解を研修により全従業員が身に着けることがハラスメントを無くしていくことの第一歩になります。
ーーー「逆という概念ではなく、立派なハラスメントだ」という意識が芽生えれば、社員の意識も変化すると感じました。
御社が企業の相談に乗る中で、実際にあった事例を教えてください。
業務において止むを得ず残業を指示することもあるかとは思いますが、その指示が妥当かつ適切な依頼の仕方であるにも関わらず、パワーハラスメントと受け取られてしまうケースがあります。
また部下から上司へのハラスメントとして、「ITが苦手な上司に対して『こんなこともわからないのか』と繰り返し罵倒したり、何度IT関係の質問をしても無視をする、 チームが結託して、新参の上司を除け者扱いし、上司の指示に反く」というような事例もあります。
ーーー企業全体に影響が出る前に対策すべきですね。
御社から見て、どのような企業がハラスメント問題に悩まされていますか?
部下から上司へのハラスメントに限りませんが、「どのような行為がハラスメントにあたるのか」や適切な対応についての共通認識が浸透していない組織ほど、ハラスメント発生の危険性が高いという傾向はあると思います。研修や啓発は行っているものの、ただリーフレットを配るだけなど、形骸化した形の防止策では問題の根本的な解決にはつながりにくいのかもしれません。
また、男性優位の社風で昔ながらの指導が良しとされている環境や、あまりに忙しすぎて「働きやすい環境」に対してケアが行き届かないような状況もハラスメントを誘発する要因になり得ます。
当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、当たり前の徹底が大事だと常々感じています。
ーーー当たり前のようで、対策が行き届いていない企業にとっては大きな一歩になるかもしれませんね。
ハラスメント対策の第一歩として、何を対策すべきかを教えてください。
まずは、企業の全社員が「マネジメントとハラスメントは違う」という共通認識を持つことが大切です。違いを認識するためには、適切な知識を持たなければなりません。会社としてまず「ハラスメント防止研修は『全社員の共通認識を作ること』『正しい知識を全員が身につけること』」という目的意識を持って研修を行っていくことが必要です。
また業務の現場においては、役職にかかわらず、相手に配慮したコミュニケーションを心がけることがハラスメントのない環境への第一歩となります。上司から部下はもちろん、部下から上司という方向性においても「配慮」は適切なコミュニケーションには欠かせません。
ーーー研修をより自分事化できる研修を提供するため、御社が取り組んでいることを教えてください。
標準機能として弊社の研修にはアンケートを実装しており、定点でハラスメントについて社内の意識動向を把握していくことができます。
オプションとしては、教材の最初にトップメッセージとして経営者様などのメッセージを入れ、研修の目的や実施の背景を伝えるというカスタマイズもご好評をいただいています。社内の知っている人が研修の教材内で出てくることで「自分の会社のことなんだ」という想いが芽生え、自分事として問題を捉えやすくなります。
また、社内で気になっている言動を研修に取り上げることも可能です。デリケートな内容のため、担当者様と綿密に相談しながら一緒に教材作り上げますので、ぜひ相談していただきたいですね。
社内での問題を例に挙げることはリスクに感じるかもしれませんが、企業の実態を変えたり目的を叶えるという観点で、このような提案もさせて頂いています。私たちが提供するeラーニングはわかりやすさを心がけていますので、ぜひサンプル動画をご覧ください。
職場でありがちなケースをもとにしたQ&A形式を取り入れ、自身の日頃の言動を振り返りながら能動的に学ぶことが可能。
ハラスメント防止教育者であるクオレ・シー・キューブ社代表、岡田氏監修のもと、昨今相談の多い「パワハラと指導の違い」についても丁寧に説明。「どんな言動がパワハラにあたるのか」、全社員で共通認識を持つことができます。
具体例を盛り込んだ教材での学習を通して、「セクハラとはどんな行為なのか」や「防止方法」に関して共通認識を持つことができます。
行為者と非行為者が気を付けるコミュニケーションのほか、相談を受ける同僚や噂話をする同僚など、第三者の適切なふるまいについても説明しています。
職場でありがちなケースや、メンタルヘルスに関する基本的な知識について、自身の日頃の言動を振り返りながら能動的に学ぶことができます。
メンタルが不調になる要因の一つとして、セクハラ、パワハラが挙げられます。ハラスメント防止研修とともにメンタルへルスケア研修を実施できます。
ハラスメントで問題を引き起こし、ニュース等で取り上げられると、甚大な風評被害につながります。
実被害に繋がる前に、今一度ハラスメント対策を見直しませんか?エデュテイメントプラネットはこれまでの実績を基に、企業に合ったハラスメント防止策を提案してくれます。
また、オプションとして企業のハラスメント相談窓口の設置も依頼できるため、一度企業の課題から相談してみてはいかがでしょうか?
受講人数やカスタマイズ内容によって金額が異なるため、詳細は直接お問い合わせください。
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